発展途上国における医療格差

WHOの調査によると、世界の人口の約半数が、最低限の医療サービスすら受けられずにいる状況とのことです。
このような医療格差は先進国・発展途上国に関わらず発生していますが、特に発展途上国では、適切な治療を受けられずに命を落としてしまうケースが跡を絶ちません。

発展途上国の特徴として、感染症の発症率が高いことが挙げられます。
特に、エイズや結核、マラリアなど、先進国ではあまり見られない感染症が発生しているのが特徴です。
日本をはじめとした先進国では、子どものうちから予防接種を行っています。
感染症の多くは、ワクチンを接種していればある程度予防することができるため、予防接種によって多くの命が救われています。
しかし、発展途上国では医療の仕組みがしっかりと構築されておらず、僻地に住んでいる人や貧しい人は恩恵を受けられずにいるケースが多いです。
医療格差の問題は、感染症だけではありません。
適切な治療を受けられずに病気を悪化させてしまう子どもや、危険な出産で危険にさらされている妊婦の割合も非常に高めです。
こうした医療格差をなくすべく、国際的な支援や協力を推進する動きが活発になっています。
感染症にかからないよう衛生面を整えたり、医療が行き届いていない地域に医療物資や人材を派遣したり、各国が支援の手を差し伸べています。
どこの国のどんな場所に住んでいても、最低限の医療・保険サービスが受けられるよう、一人ひとりが自分にできることを考える必要があるでしょう。